アレルゲンが鼻に入って鼻粘膜にアレルギーをおこすと鼻水・くしゃみ・鼻づまりというアレルギー性鼻炎の症状が出ます。アレルゲンが花粉だといわゆる花粉症で季節性のアレルギー性鼻炎ですし、ダニ・ホコリ・ペットがアレルゲンだと通年性のアレルギー性鼻炎となります。

花粉症は、アレルギーの原因が、季節によって増加する樹木や雑草の花粉です。花粉が眼に入れば眼のかゆみ、涙、充血や腫れをおこし、鼻に入れば、くしゃみ、鼻水、鼻づまりをおこします。これを総じて花粉症といっています。花粉症は通常、眼と鼻の症状が主です。また、季節性がはっきりしていますし、花粉の飛ぶ量によっても症状が変わります。

一番多いスギ花粉症がこんなに増加しているのは、戦後大量に植林したスギが、花粉を大量に飛ばすようになったからとされています。スギの雄花が花粉を作る7月ころに暑い日が続くと、翌年の花粉が大量に飛ぶといわれています。実際にスギ花粉が飛ぶのは毎年2月半ばから4月末くらいまでです。気温が高く、乾燥して天気のよい日、風の強い日に大量に飛び、その量に応じて症状もきつくなります。

いわゆる花粉対策として、花粉を体内に入れない工夫が大事です。花粉の時期には、花粉のよく飛ぶ日は外出を控える、窓を閉め、帽子やマスク、めがねを使う、といったことです。また、外出から帰ったらうがい、洗眼、鼻かみなども習慣にしましょう。

アレルギーの基本は、どんな病気でもそうですが、アレルゲンを体内に入れない、アレルギー反応がおきないように前もって予防しておく、ということです。

花粉症でも、花粉の飛び始める2週間くらい前から抗アレルギー剤の飲み薬、点眼薬、点鼻薬を使ってしっかりガードしておくと、比較的楽に過ごせることを知っておいてください。いったんアレルギー反応に火がついて、眼も鼻もずるずるぼろぼろになってからでは、なかなかよくなりません。花粉情報をチェックするのも忘れずに!

スギ花粉症の最新治療に「舌下免疫療法」があります。スギ花粉の成分の入った錠剤を舌の下にいれることを毎日続けることによって、花粉への耐性をつけるのです。対象は5才以上です。花粉のシーズンは開始することができません。治療効果はかなりいいのですが、2〜3年続けなければならず、根気も必要です。どこでもやれるわけではなく、講習を受けた医師しか処方できません。ダニのアレルギー性鼻炎に対するダニの舌下免疫療法もあります。

舌下免疫療法

スギ花粉症や、ダニによる
アレルギー性鼻炎でお困りの方
舌下免疫療法をしています。

アレルギーの原因となるアレルゲンの入った錠剤を舌の下に少量から投与し、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療です。初回はクリニックで、2週間目以降は自宅で毎日服用していただきます。アレルゲンを投与するため、アレルギー反応がおこる可能性があり、まれに重篤な症状を発現する可能性がありますが、アレルギー症状を長期にわたり抑える可能性のある治療方法です。80〜90%に効果があるといわれています。

治療期間は3~5年程度で、その間は毎日服用する必要があります。服用後2時間は運動と入浴を控えてください。定期的な受診が必要です。

治療の対象になるのは5歳以上でスギ花粉症の方、ダニを原因とするアレルギー性鼻炎の方です。

スギ花粉症に対する舌下免疫療法は、スギ花粉が飛んでいる時期に治療を開始することはできません。スギ花粉が飛んでいない時期に治療を開始します。一方、アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法いつでも治療開始可能です。

舌下免疫療法を希望される方はクリニックまでご連絡ください。

医療法人 創和会 かめさきこども・アレルギークリニックは豊中市(緑地公園駅近く)にある、小児科・アレルギー科の専門医です。

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