2学期とコロナ感染増加に憂う

8月も終わります。月半ばの雨続きが終わったと思ったら、すごい残暑です。

豊中市は学校の2学期が始まりました。吹田市は1週間始業式延期で9月からになりました。自治体で対応が違うのもコロナ対策で一貫した学校対策が国から出されていないからです。

コロナ感染は、デルタ株の置き換わりで、明らかにフェーズが変わりました。この春までは、子どもの感染はほとんどなく、お父さんが感染しても家庭の子どもたちには感染なし、というケースがほとんどでしたが、最近では感染力が3倍以上になったそうで、子どもの集団での発生が増え、子どもから家庭で親に感染することも報告されています。子どもが重症化しにくく、無症状が多いというのは変わらないのですが、集団生活をする子どもたちの生活の場でいかに感染を抑えるかが問題になります。去年の春のように根拠のない全国学校一斉休校は不要で、子どもたちの学校が閉ざされることによる心の問題、学びの場が奪われることもよくないことです。現場の学校の先生方は本当に大変だと思います。

今大阪の医療状況はすでに崩壊に入っており、重症患者の入院が断られ続けています。これだけの人数が毎日感染すれば当然入院も宿泊施設もたりないわけで、若年層でも、重症化する人は当然増えてきます。開業の内科の先生でコロナ患者の往診をしていらっしゃる方もいて、本当に大変だと思います。感染防護体制での診療は疲労度が倍増なのです。若い人へのワクチン接種を早く進めてほしいです。

当科では区切った発熱外来時間帯は決めていませんが、熱のある患者さんは別室に待機してもらっています。まあ風邪がほとんどなのですが、近隣の保育園でも感染があったようなので、皆さん、要注意です。

 

暑い夏

暑い暑い暑い!夏だから当たり前ですけど。

春から子どもたちのあいだにいろんな病気が流行って、RSウイルスはもうピークを越えましたが、熱の続く夏風邪や下痢になるウイルスが増えて、外来は忙しくなりました。夏休みになると久しぶりのアレルギーの患者さんも増えています。

幸い当院ではひとりも新型コロナウイルスの患者さんはいませんが、また全国的に感染が増えています。ワクチンが行き渡らないのに五輪開催、緊急事態宣言なんて何回出してももう皆従わないので感染が広がるのは当たり前。医療関係者なので、受け入れ病院の大変さを思うと心痛みます。五輪の選手たちの活躍はすごいと思うし見るのもおもしろくはあるけど、手放しで楽しめないですね。

夏休みになっても、旅行やキャンプなど、お父さんお母さんおでかけに慎重な方が多いです。子どもたちには、家にこもってゲームではなく、自然に触れて思いきり遊んでほしいですね。感染対策、暑さ対策は必要ですが、いい思い出がつくれる夏になりますように。

RSウイルスとつばめ

もう数日で6月も終わり、今年も半分終わります。早いなあ。

通常であれば、5月6月というのは子どもたちの病気が比較的少なく、外来患者さんが少ない季節なのです。しかし今年は、4月のアレルギーシーズン、新学期に向けてのアレルギー検査・説明・書類書きなどで忙しい時期を過ぎても、発熱を伴う風邪が多く続いています。ひとつは、RSウイルス感染症の急速な拡大です。RSウイルスは、本来秋から冬にかけて、寒い時期に流行するものです。しかし昨年は、コロナ感染防止から、多くの子どもたちの休園・休校があり、うがい手洗いマスクの感染防止対策を徹底したせいで、RSウイルスの流行がなく、同じくインフルエンザもほとんどありませんでした。いかにウイルスは人を伝播して生き延びているかということがよくわかります。

そして、今年の春になって九州からRS感染が広がり始め、大阪でも3月から増えて、乳児を中心に入院するような患者さんが増えてきました。今月も、保育園幼稚園で発熱・咳が続くお子さんが増えています。みながRSウイルスではないのですが、クラスの3/4が休んでいる、なんてよく聞きました。また、兄姉からうつって、おうちにいる赤ちゃんが感染してひどくなることもあります。先週は8人入院し、5人がRSでした。もうそろそろ減ってほしいなあ。

新型コロナを警戒して発熱外来もしていましたが、今のところコロナの感染は1例もないので、一般隔離対策でやっています。

通勤途中の民家の軒下につばめが巣をつくっていました。小さい顔が見え始め、そのうち大きな口で餌をねだる子つばめが3羽。大きくなるのを楽しみに毎朝見ていましたが、先週突然姿が消えました。巣立ったのですね。そういう季節です。

医療法人 創和会 かめさきこども・アレルギークリニックは豊中市(緑地公園駅近く)にある、小児科・アレルギー科の専門医です。

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